リードは集まっているのに、なぜ商談につながらないのか?
展示会・問い合わせフォーム・資料請求など、リード獲得の手段は増えています。しかし現場では、以下のような課題が起こりがちです。
- Excelや名刺データが溜まるだけで活用できていない
- 営業が「どのリードを追えばいいか」判断できない
- フォローが担当者ごとに属人化してしまう
この状態が続くと、「せっかく獲得したリードが商談につながらない」という、最も重要なボトルネックが発生します。
そこで必要になるのが、商談につながるリードを見極められる「リード管理の仕組み」です。
展示会や資料請求は取れているのに、商談につながらない——
この課題は、社員10〜200名規模のBtoB企業で特に起こりやすいものです。
本記事では、その根本原因と解決のためのリード管理プロセスを整理します。
Contents
リード管理とは?目的と基本プロセス
リード管理が必要とされる背景
近年、BtoB領域では購買行動がオンライン中心になり、検討段階が営業からは見えにくくなっています。
そのため、「なんとなく全件に架電する」アプローチでは、効果は頭打ちになります。
リード管理の目的は、
「見込みの高いリードを営業に渡し、商談化率を高めること」
です。
営業がアプローチすべき相手が明確になれば、
- 架電やメールが「順番」ではなく「優先度」に基づく行動へ
- 無駄な追客が減り、成果までの時間を短縮
- マーケと営業の連携がスムーズに
という状態が実現します。
リード管理で目指すべき状態(営業とマーケで共通言語を持つ)
成果を出している企業に共通しているのは、「良いリード」の基準が言語化されていることです。
具体的には次のようなルールが共有されています。
- どの状態を「育成中」と呼ぶか
- どの行動を「温度が高い」と判断するか
- どのタイミングで営業にパスするか
この共通言語がないまま営業にリードを渡すと、「質が低い」と言われる原因になります。
リードが商談につながらない原因
リード情報が点在している(Excel・名刺・フォームの分散)
展示会名刺、メール問い合わせ、ウェビナー申込など、リードの取得源は複数あります。
しかし管理シートが営業/マーケ/部署ごとにバラバラだと、
- 同じ企業に別の担当が二重アプローチ
- 誰がいつ何をしたか追えない
といったロスが発生します。
温度感の基準がないため、優先度が付けられない
「とりあえず全件に架電」では、効率は上がりません。
商談化率が高いのは、「検討が進んでいるリード」です。
メールの開封、資料の再閲覧、サイト閲覧など、見込みが高まる行動を可視化し、優先度を付ける必要があります。
営業とマーケで「良いリード」の定義がずれている
マーケは「資料請求があった=見込みがある」と見ますが、営業は「競合比較中で温度が低い」と見ます。
この認識差が“マーケが取ってくるリードは質が悪い”と言われる根本原因です。
→ 解決策は「ステータス定義」と「受け渡し基準」の明確化です。
商談につながるリード管理の型(実務で使えるステップ)
①リードの情報源を統合する
まずは、展示会・問い合わせフォーム・ウェビナーなどすべてのリードを一元管理します。
Excelに散らばっている状態では、どれだけ頑張っても属人的になります。
②リードをステータスで段階管理する(例:新規→育成→営業渡し)
ステータスの例:
| ステータス | 状態 | マーケの役割 | 営業の役割 |
| 新規 | 初回接点のみ | 情報収集・接触ポイントの提供 | なし |
| 育成中(MQL) | 関心はあるが検討は浅い | ナーチャリング(メール/コンテンツ) | なし |
| 営業渡し(SQL) | 具体検討が進んでいる | 情報共有・引き渡し | 架電・提案 |
| 案件化見込み | 課題認識明確 | 施策調整 | 商談前準備 |
| 失注/休眠 | 温度低下/保留 | 再ナーチャリング | なし |
この分類があるだけで「今、どのリードに何をするべきか」が明確になります。
③温度感をスコアリングで数値化する
属人的な「感覚」ではなく、行動データで温度感を判断します。
スコアリングに使う指標例(メール開封・サイト閲覧・資料DL)
- メールを複数回開封している
- 製品ページを再訪問している
- 資料ダウンロードをしている
- 事例ページを閲覧している
→ これらの行動は「検討が深まっているサイン」です。
④営業に渡すタイミングの基準を明確化する(MQL/SQLの境界)
例:
- スコア◯点以上
- 資料DL後◯日以内に複数アクション
- 社名・部署情報が確認できている
などの「渡す基準を定義」します。
この基準があると、
「営業は商談になりやすいリードだけを追う」状態が作れるため、成果が伸びます。
リード管理に役立つツールと導入の優先順位
リード管理と一言で言っても、「整理」「可視化」「育成」「判断」「商談化」といった複数の工程があるため、必要なツールは段階ごとに異なります。
まずは、現状の課題に合わせて優先順位をつけることが重要です。
まずは育成・スコアリング基盤としてMAを導入
MA(マーケティングオートメーション)は、リードの育成と温度感の数値化を担います。
メール配信・サイト閲覧ログ・資料DLなどの行動データを記録し、「どのリードが今、追うべき相手か?」を見える化できます。
- メール開封やクリックの記録
- スコアリングの自動化
- ステップメールによるナーチャリング
→ “温度の高いリード”を営業に渡す判断材料が揃う
営業活動の見える化にはSFA
SFAは、営業フェーズに入った後の商談管理に強いツールです。
「誰が・いつ・どのリードに・何をしたか」を可視化することで、
- 架電漏れの防止
- 失注理由の振り返り
- 属人化防止
につながります。
既存顧客育成まで視野に入れるならCRM
CRMは、既存顧客の関係性維持に向いています。
サブスクリプション型ビジネスが増える中、「受注して終わり」ではなく、利用促進・継続・アップセルまでを含めた設計が重要です。
クラウドサービス サスケでリード管理とAIスコアリングを一元化
クラウドサービス「サスケ」は、リード管理×AIスコアリングに強みを持つ、SFA/CRM/MA一体型ツールです。
展示会・問い合わせ・名刺取り込みなど、あらゆるリードを自動で一元化し、AIが温度感をスコアリングします。
つまり、
- リードの統合作業
- スコア運用のルール設計
- 営業へのパス基準
が一つのシステム上で完結します。
これにより、営業は「今、追うべきリード」から優先してアプローチできるようになります。
実際に、架電数やメール本数を増やさなくても、
商談化率が1.3〜2倍に改善するケースが多く見られます。
つまり、「量」ではなく「優先順位の精度」で成果が変わるということです。
よくある質問(FAQ)
営業が「質が低い」と言ってくる場合、どう改善する?
共通言語がないことが原因です。
「どの状態を“育成中”と呼ぶか」「何をもって“温度が高い”と判断するか」を明文化し、営業とすり合わせることが解決の第一歩です。
小規模チームでもツール導入は必要?
必要です。
むしろ少人数だからこそ、属人化が起こりやすく、機会損失が発生しやすいため効果が大きいです。
Excel運用から移行するタイミングは?
- 名刺/お問い合わせが月50件を超え始めた
- 追客漏れが発生した
- 営業が「優先対象がわからない」と言い始めた
この3つのうち1つでも当てはまれば、ツール導入の適正タイミングです。
まとめ:リード管理は「誰に・いつアプローチするか」を明確にすること
リード管理の目的は、すべてのリードを追うことではなく、「商談につながる可能性が高い相手」を見極めることです。
そのために必要なのは、
- リード情報の一元化
- 温度感の可視化(スコアリング)
- 営業とマーケの受け渡し基準の統一
この3点だけです。
ここが整うと、追客は“順番”ではなく“優先順位”に変わり、架電数を増やさなくても商談化率が確実に改善します。
リード管理に課題があるなら、クラウドサービス サスケ
リード管理の仕組み化に「何から手をつけるべきか分からない」という企業には、クラウドサービス サスケが適しています。
展示会・問い合わせ・名刺データを一元管理し、AIが温度感をスコアリングすることで、
営業が 「今追うべきリード」 を自動で抽出できます。
属人的な追客から脱却し、商談化率・営業生産性を伸ばしたい企業に最適です。
投稿者
- サスケ(saaske)マーケティングブログは、新規営業支援ツール「クラウドサービス サスケ」のオウンドメディアです。筆者はサスケのマーケティング担当です。SFA、CRM、MA、テレアポ、展示会フォローなど、営業支援のSaaSツールにまつわる基礎知識や実践方法などをお伝えしていきます。








