インサイドセールスの立ち上げ・運用に悩む企業が増えています。
「リードが増えたのに追いつかない」「フィールドセールスから“質が低い”と言われる」「初回接触が遅れて機会損失が出ている」──多くの企業が同じ課題を抱えています。
そんな中で注目されているのが インサイドセールス代行。
しかし、
「どこまで任せられる?」
「品質は大丈夫?」
「費用は?」
といった不安が残るのも事実です。
多くの企業がつまずく理由は、「代行に任せるべき範囲」と「自社で持つべき領域」が曖昧なまま導入してしまう点にあります。
この線引きが曖昧だと、
- 代行との温度感ギャップ
- フィールドセールスとの情報齟齬
- 商談化率の低下
が生まれ、むしろ負荷が増えてしまうケースも少なくありません。
この記事では、こうした“導入時の迷子”を防ぐために、
代行の役割・任せる範囲・選び方・内製との住み分けを現場目線で具体的に整理します。
Contents
インサイドセールス代行とは?まず押さえるべき基本
代行が担う役割(初回接触・簡易ヒアリング・商談化)
インサイドセールス代行が最も得意とするのは、初回接触のスピード補完です。
展示会・資料請求・セミナーなどでリードが急増すると、社内インサイドセールスだけではフォローが追いつきません。代行は、
- 初回架電/初回メール
- 興味度のヒアリング
- 簡易的なニーズ確認
- 商談化
といった“最初の関門”を担当し、リードの取りこぼしを防ぎます。
代行では対応しづらい領域(深い課題整理・提案準備)
一方で、課題の深掘りや提案ストーリー設計など、商材理解が必須となる領域は外注に向きません。
特にBtoB・高単価商材の場合、以下は社内で担う方が成果が出ます。
- 導入背景の深掘り
- 決裁構造や社内稟議プロセス
- 競合比較の文脈理解
外注に任せるのは「商談化まで」が基本ラインです。
インサイドセールスと営業代行の違い
混同されがちですが、両者は役割が違います。
インサイドセールス代行:リード育成、興味度ヒアリング、商談化まで
営業代行:提案・クロージング・契約獲得
目的が異なるため、比較検討では「どこまで任せるか」の線引きを明確にすることが重要です。
インサイドセールス代行を検討すべきケース
リード増加に対してインサイドセールスの人数が足りない
マーケ施策が好調でも、初回接触が遅れるとフィールドセールスの商談数が増えないため、投資対効果が下がります。代行はこのボトルネックを即時解消できます。
初回接触が遅れ“機会損失”が発生している
BtoBでは24〜48時間以内の接触で商談化率が大きく変わります。数日空くと「覚えていない」「他社に流れる」など、明確な機会損失に直結します。
フィールドセールスから「質が低い」と指摘されることが増えた
インサイドセールスの負担が高まると、ヒアリングの精度が下がりがちです。代行は一定のスクリプトと品質管理体制で、情報の粒度を揃えることができます。
MA・SFAの活用が進まず温度感が揃えられない
MAのスコア・行動履歴・SFAのメモがバラバラだと温度感が揃いません。
代行に“初回接触+SFA入力”まで任せると、社内の情報整備にもつながります。
インサイドセールス代行の費用相場と料金体系
月額固定型の特徴と相場
最も一般的なのが月額固定型(30〜60万円)です。
- 一定の架電量を担保できる
- KPI(接触率/商談化率)を安定させやすい
- 毎月の予算が組みやすい
といったメリットがあり、内製と併用しながら改善していきたい企業に向いています。
成果報酬(アポ単価)型のメリット・デメリット
「成果が出た分だけ支払う」方式で、スタートしやすいのが特徴です。
ただ、
- 質より“量”に寄りやすい
- 無理なアポ獲得が増えるケースもある
ため、BtoB商材では慎重な選定が必要です。
ハイブリッド型の使い分け
月額固定+成果報酬の組み合わせ。
「接触の安定」と「成果の最大化」を両立したい企業に最適。
特に「リード量が月によって変動する」「短期間で成果が欲しい」企業と相性が良いです。
代行に任せる範囲をどう決めるか
初回接触のみ任せるパターン
最も失敗が少ない方式。
初回反応だけ代行が行い、温度感が高いリードのみ社内インサイドセールスが深掘りします。
“量の担保”と“質の維持”を両立しやすいのが特徴です。
簡易ヒアリングまで任せるパターン
- ニーズの方向性
- 予算感
- 導入検討のタイミング
など、商談化に必要な最低限の情報を揃えるところまで代行に任せる方式です。
SFAに情報が蓄積されるため、フィールドセールスがスムーズに対応できます。
商談化まで任せるパターン
代行がアポ獲得まで担い、フィールドセールスに直接引き渡す方式。
スピードは出る一方、商材理解や深掘りが必要な企業は慎重に判断すべきです。
特にBtoB・高単価商材では、代行任せにすると“温度感のズレ”や“フィールドセールスからの不信感”が生まれやすく、商談化率が下がるケースがあるため要注意です。
どのパターンが最も成果を出しやすいか?
BtoBの実務では、
「初回接触+簡易ヒアリング」まで任せるハイブリッド型
が最も成果が安定しやすい傾向があります。
深いヒアリングは内製に残しつつ、ボトルネックである初動だけ外部に任せることで、フィールドセールスとの温度感ギャップを防げます。
品質が安定する代行会社の選び方
KPI設計の粒度(接触率/商談化率/理由分析)
最初に確認すべきは、KPIの設計が明確かどうか。
「接触率」「商談化率」「失注理由」の粒度が粗い会社は、最終的に質が安定しづらいです。
レポートの精度(温度感・失注理由・次アクション)
良い代行会社の特徴は、
- 温度感の言語化
- 顧客の反応
- 次アクションの提案
などのレポートが具体的であること。
フィールドセールスとの連携がスムーズになります。
SFA運用ルールが明確か(引き渡し基準など)
BtoBは記録の質が命。
SFA入力ルール/引き渡し基準が曖昧な代行は失敗しやすいため要注意です。
担当者のスキルと研修体制
担当者がBtoBに慣れているかどうかは必ず確認すべきポイント。
研修/ロープレをしっかり行う会社は総じて商談化率が高い傾向にあります。
代行と内製(自社インサイドセールス)はどう住み分けるべきか
“初回接触を代行/深いヒアリングは内製”の分担
最も再現性が高い住み分け。
代行は“スピード”、内製は“深さ”。
両者を明確に分担すると成果が安定しやすくなります。
MA×代行を組み合わせた効率的なフォロー体制
MAのスコアや行動履歴を代行へ共有することで、
- 優先順位の高いリードからフォロー
- 温度感の高いユーザーを即商談化
が可能になります。
サスケやカゲマルとの相性(温度感可視化・履歴管理)
サスケを使うと、
- リードごとの温度感スコア
- 過去の接触履歴の自動記録
- AIによる興味ポイント分析
などが可能になります。
代行と内製の連携時に“情報の抜け漏れ”が起きづらくなるため、代行導入との相性は非常に良いです。
よくある質問(FAQ)
どこまで任せると失敗しにくい?
BtoBは「初回接触+簡易ヒアリングまで」が最適です。
BtoB商材でも品質は担保できる?
スクリプト・チェック体制・SFA入力ルールが整っている会社なら可能です。
代行のトーク品質はどうチェックすべき?
ロープレ資料・架電ログ・レポート内容の“具体性”を確認しましょう。
導入後どれくらいで成果が出る?
多くの企業は1〜2か月目で接触率の改善が見られ、3か月目以降に商談化数が安定します。
契約期間はどれくらいが一般的?
多くの代行会社は3か月〜6か月を初期契約に設定しています。
インサイドセールスは“仕組み化”に時間が必要なため、
1〜2か月で判断すると失敗しやすく、最低3か月は見ておくのが安全です。
特にBtoBの場合は、接触→ヒアリング→商談化のサイクルが長く、
3〜6か月で商談化率の改善が安定するケースが多いです。
まとめ
代行は“丸投げ”ではなく“型を作る”ためのパートナー
インサイドセールス代行は、単なる外注ではありません。
初回接触の遅れ・フィールドセールスとの温度感ズレ・リードの取りこぼしといった、現場の悩みを解消するための強力なパートナーです。
自社が得意な“深い商談づくり”に集中できる体制を作ることが、最も費用対効果を高めます。
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“商談前の見込み顧客”の温度感を可視化し、インサイドセールス・代行・フィールドセールスの連携を強化するためのAI搭載SFA/CRM/MAツールです。
- リード管理
- 接触履歴の自動化
- 温度感分析
- AIによる次アクション提案
これらにより、代行を含む複数チームでのリード育成がスムーズになります。
「どこから手を付けるべきかわからない」という企業にこそ、最初の一歩として導入する価値があります。
投稿者
- サスケ(saaske)マーケティングブログは、新規営業支援ツール「クラウドサービス サスケ」のオウンドメディアです。筆者はサスケのマーケティング担当です。SFA、CRM、MA、テレアポ、展示会フォローなど、営業支援のSaaSツールにまつわる基礎知識や実践方法などをお伝えしていきます。








