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マーケティングと営業の軋轢を回避するためには?

佐々木 章乃

株式会社インターパーク マーケティングプランナー

現在は、クラウドサービスサスケ事業のマーケティング業務を担当。
イベントの企画・運営からWebマーケティングまで、幅広く業務を担っています。
銀行・人材コンサルティング会社を経て、インターパークへ入社。
5年以上の営業経験を踏まえ、マーケティングや営業についての考察を執筆しています。

日本においてマーケティング担当者と営業担当者の連携が取れていない、ということはよく聞かれる悩みです。

この問題、実は日本だけのものではありません。

マーケティング先進国である欧米諸国でも同様にマーケティングと営業が上手く関係を築けていない企業は多く存在しています。

特にBtoBの場合、製品・サービスの性質上、WEBだけでサービスの購買が完結するケースはほとんど存在しません。

マーケティングが獲得したリードに対し営業がコンタクトを取り、課題の掘り下げを行うなどコミュニケーションを実行し、最終的にサービスの購買が完了します。
 

双方の言い分


企業の成長にはサービスを効果的に普及させる仕組みづくりを行うマーケティング部門と実際に顧客先での販売を担う営業部門との連携が必要不可欠にも関わらず、なぜ双方でいがみ合っているのでしょうか?

マーケティング側から営業に対する言い分


・獲得した見込み客を無駄にしている、フォローをやりきっていない
・案件化したリードを渡さないと質が悪いと言う
・ブランディングやサービスイメージを考慮せずに販売している


営業側からマーケティングに対する言い分


・見込み客を十分に生み出していない
・見込み客の質が悪い
・予算を食いつぶしているだけ

これらの言い分はそれぞれの業務内容から考えると理解が進みやすいでしょう。

マーケティング業務について


様々なキャンペーンを実施し、費用対効果を最大化させ、多数のリード獲得を行います。

そして獲得したリードを営業担当に定期的なタイミングで定量的なリードを引き渡すことが最大のミッションです。

営業業務について


多くの場合、商談は客先に訪問し、フェイス・トゥ・フェイスでの打ち合わせで行われます。

そのため相手担当者の置かれている状況や企業文化などの情報を収集し、最終決定権者まで提案をエスカレーションします。

そのためコミュニケーション能力や交渉力をフル活用し、売上を立てることが営業担当者の最大のミッションです。

マーケティング担当者はリードの獲得、営業担当者は売上づくりがミッションとなるのです。ただそこには両者をつなぐための適切な管理や仕組みが存在しない。

つまり「リードを獲得した」からいきなり「受注・契約を取る」に飛躍してしまい、その中間のゴールが抜け落ち、最適な管理が行えず、仲違いが発生しているのです。

この状態に陥っていると実務面でも支障をきたすようになってしまいます。

リード管理で発生する課題①


「どんなリードをどのタイミングで営業部門にトスアップすればよいのか?」という課題です。

WEBサイトから「資料請求」がきたので、営業部門がフォローしたとします。

しかし、その後営業フォローがどうなったのかの営業からフィードバックがなければ、アポイントになったのか、それとも拒否されたのかなど、マーケティングとして管理フェーズが正しかったのか判断ができなくなってしまいます。

しかもこのライン引きは製品・サービス特性によって異なるため、多くの製品を抱える企業の場合は管理が非常に複雑になります。

リード管理で発生する課題②


「リードの購買フェーズを把握する」という課題です。

リードに対して営業がコンタクトをとった結果①受注に至ったリード、②他サービスの導入が決まったリード、③導入自体が消滅した先送りとなったリードなど、様々なケースに落ち着きます。

しかし先送りとなったリードも半年後に再度案件化や検討再開を行うなど一度結果がついたものであっても時間とともにその状況は変化します。

しかし一度フォロー仕切って終わり、という風に継続的な状況確認まで実施することは難しくウヤムヤとなっているのではないでしょうか。

これらの例のように獲得したリードに対し、全てを営業がフォローするような状況であれば、適切なリード管理が行えなくなってしまいます。

どのような解決策が必要?

抜けて落ちている中間のゴールを設定することが解決策となります。

具体的には「リードの精査、案件化の可能性のあるリードの発掘」です。

結局のところ営業としてはリードを渡されてもそれぞれ確度や熱量を洗い出す作業を行わなければならず、そんなことをやっていると営業効率が落ち、フォローも雑になってしまうというのが現実です。

ですので営業を行うに値するリードだけを渡すようにすればいくら営業が忙しくしていたとしてもマーケティングが獲得したリードを無視することはできなくなります。

では営業にわたすリードをどの様に定義するか

それはニーズ種別のヒアリングから判断することが可能です。

人はサービスの導入を考えるとき、何かしらの課題が存在します。

その課題がその当人だけの課題なのか、それともチームや部署、企業としての課題なのかの判断が非常に重要となります。

ニーズ種別にはいくつかのパターンに閉じているケースが多く、パターンを網羅できれば比較的簡単に管理が行えます。

パターン①個人興味の情報収集

→担当者自身が課題と感じず純粋な興味本位で調べている状態

パターン②個人ニーズの情報収集

→担当者自身が課題と感じている状態

パターン③部署ニーズの情報収集

→担当者自身に加え、担当者が所属しているチームや部署として課題を感じている状態

リード情報を獲得した段階でこの3種のうちいずれかを確認します。

①に関しては営業フォローの対象外、③に関しては即時営業にパスし、フォローしてもらいましょう。

少々吟味しなければならないのが②の段階です。

この場合、課題に+αでどの程度の熱量があるかヒアリングを実施します。

その熱量に応じて営業へのパス有無を判断します。

熱量が高ければ個人ニーズから関係者へと働きかけることで組織ニーズへと変化することも十分に考えられます。

そのため個人ニーズだからといって、営業へのパスを切るのではなく、もう一歩踏み込んだ上で判断するよう注意しましょう。


まとめ

マーケティングと営業の連携強化には様々なやり方が存在します。

今回は比較的コストを掛けずに取り組めるニーズ種別という方法をご紹介いたしました。

この取り組みを行うだけでも営業は”上がってくるリードはある程度の課題感を感じている”と認識しフォローアップ率は大きく改善されますし、マーケティングとしても1手間加わりますが、今までのように熱量があるリードも取りこぼされている、といった状況の改善にも繋がり、両部門としてのメリットのほうが大きいと言えます。

もしマーケティングと営業部門での連携強化に課題を感じている場合は最初の1歩として取り組んで頂くことをおすすめ致します。

ニーズ種別リード管理部門間連携

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